コミュニケーションコラム

野口 敏・梶村 操が不定期でお送りするコミュニケーションに役立つコラムブログ

自分が正しいと思う時、人は話をなぜ聞けなくなるのか?ああコミュニケーション能力ってむずかしい

カテゴリ:仕事で役立つコミュニケーション能力

私には尊敬する先輩がおりました。
私がきものの会社に22歳で入店した時に、お店にいた一つ年上の先輩。
彼は圧倒的な販売力を持つスーパースターでした。
私はとても敵わないと思ったものです。

今から十年ほど前のこと。
私も彼もそのきもの屋を離れて20年が過ぎようとしていました。
彼はもともと呉服屋の息子で、郷里できもの屋を継いでおりました。
きもの業界は斜陽産業で、彼のお店も売上は最盛期の半分以下となっていたのです。

私は自分の教室がホームページの力で集客力が増していくのを感じていたので、彼に電話でこう言いました。
「〇〇さんのお店もホームページを作って宣伝したらお客さんも増えますよ」
すると彼はこう言いました。
「うちは心と心でつながる販売をしているから、いらないよ」

ホームページできものを直接販売すると彼は信じ込んでいたようです。
往年のスーパースターもめまぐるしく変化するビジネス環境から離れてしまい、感覚がついていかなくなっていたのでしょう。

私は「ホームページはお客さんとお店をつなげる存在。ホームページで知り合ったお客さんに心と心でつながる販売をしたらいいんですよ」と言いかけましたが、やめました。
彼の気持ちがとても頑ななように感じたからです。

人の話は聞かなくてはならない。
コミュニケーション能力のお話でよく耳にする言葉です。
でもそれが自分の常識、価値、信条とかけ離れたものである時、私たちは瞬時にそれを否定し、それ以上話を聞くことを拒んでしまいます。

私もそういうことをついしてしまうことがあると感じています。
特に部下の話を即座に否定することがあります。

「絶対にちがう!」「私の方が正しい!」と心が叫ぶ時、私たちは貴重な意見から目をそらしてしまうのです。

そんな時は心を落ち着けてこう聞くべきです。
「それは私の考えとは違うように感じるけど、その言葉の奥にあるあなたの考え方を聞かせてくれる?」

こんなコミュニケーション能力の持ち主だけが成長を持続できて、成功を修めることができるのでしょう。

ちなみに私は部下の意見を否定してしまったと感じた時、後でしらっとした顔で、
「さっきの話、もうちょっと聞かせてくれる?」と言います。

社長だから、上司だから、ベストセラーを出した人間だから、私が一番正しい!と思うようになったら私もいよいよ潮時なんでしょうね。
いつくるかなー、そんな時。

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